認知症先端医療推進センター
大分県由布市挾間町医大ヶ丘1丁目1番地
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各部門の紹介

研究部門

認知症先端医療推進センターにおける研究に関して

副センター長/研究部門長 松原 悦朗

 本学医学部附属病院においては,認知症診断・研究に有効なPET-CT,サイクロトロン等の高度な診療設備や早期臨床試験が可能な施設や豊富な医療・研究人材を有しています。これらのリソースを最大限に活用して、世界に先駆けた成果を生み出す認知症研究を実施し、疾患の病態解明や、超早期診断法、根本的予防・治療薬の開発を推進するとともに、大分県における認知症医療への貢献を目指します。

3本の矢となる研究概要:

データ駆動型研究:

 最も患者数が多く、根本的治療法のないアルツハイマー病を研究対象に据え、その制圧を目指した認知症リスク回避型医療を展開します。従来の外来通院患者を母体とした研究から、産学官連携コホート*での縦断的研究へとシフトさせ、アルツハイマー病特異的な発症リスク因子に加え、生活習慣における認知症発症リスク因子の同定を行い、その回避からアルツハイマー病発症予防法や健康長寿の伸延に有効な予防法開発・提供を目指します。この成果の将来的な予防介入研究のためのコホート基盤整備も推進します。
*大分県・大分大学・東芝・臼杵市の共同研究

ミッション達成型研究:

 大学が企業に働きかけて、画期的な純日本製創薬開発を効率的に進めるシステムを確立するため、仮説検証型研究でなく、アルツハイマー病の発症基盤分子であるAβオリゴマー*を標的とした超早期診断技術および根本的予防・治療薬開発をミッションとする基礎研究を積極的に推進します。
*記憶障害を惹起するAβの重合化分子

橋渡し研究(トランスレーショナルリサーチ):

「研究開発成果の社会還元」による「真の意味での社会貢献」を出口として見据え、データ駆動型研究とミッション達成型研究から生まれた成果を、病院内に設置されているクリニカルトライアルユニットを活用したヒト臨床試験で積極的に検証し、社会提供を目指します。

 データ駆動型研究:明らかとなった認知症リスクが高い方への生活指導を行い、その認知機能低下抑制効果の科学的実証を行うとともに、予防方法を確立していきます。

 ミッション達成型研究:現在実施中の新薬のグローバル治験やFDG-PETによるアルツハイマー病診断法の先進医療B(保険収載を目指した多施設共同研究)を初め、今後自ら開発し、製薬企業で純日本製抗体新薬となり現在欧州で開始されている第一相の臨床試験などを、早期に大分で実施することを目指します。

 

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