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心臓・大血管手術後における血清プロカルシトニン値の動向

研究の目的について

近年、プロカルシトニン(PCT)という物質が注目を浴びています。この物質は、本来は甲状腺という臓器で分泌されるカルシトニンというホルモンの前駆物質であり、通常の状態では血中からほとんど検出されません。しかしながら、細菌感染症を罹患して全身に強い炎症が生じると、その血中濃度は1000倍以上に増加します。この特徴を生かし、近年、細菌感染症の診断に利用されるようになってきています。一方で、手術後や熱傷、外傷のような感染を伴わない炎症状態でも上昇するという報告もあり、心臓・大血管手術も例外ではなくPCT値は若干の上昇を示すという報告があります。

しかしながら心臓・大血管手術といっても様々な術式があり、それぞれの炎症の度合いは異なるため、術式毎でPCTの上昇度合いは異なる可能性があります。また、術式は同じでも出血量や輸血量などが異なれば炎症の程度も影響を受ける可能性はあります。但し、手術術式や手術内容毎のPCTの詳細な分析に関しては報告がありません。

 本研究では、心臓・大血管手術後に当院集中治療部で加療された患者さんを対象に血液検査データの解析を行って、術後のPCTの動向を調査します。それによって、心臓・大血管外科術後という特殊な状況におけるPCTの変化を知ることができ、将来的に術後感染の診断にPCTをより有効に活用できるようになると考えられます。

 

使用させていただく試料等について

 本院におきまして、既に通常の術後管理で使用した試料(電子カルテ上の血液検査データ)を医学研究へ応用させていただきたいと思います。その際、血液検査結果と診療情報(例えば感染の合併があったかなど)との関連性を調べるために、患者さんの診療記録(カルテやレントゲン写真など)を調べさせていただくこともあります。なお患者さんの血液検査データ及び診療記録(カルテ)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認された後に行います。また、患者さんの検査データおよび診療情報は、国の定めた「臨床研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

患者さんの費用負担等について

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。

 

研究資金

 本研究においては,公的資金である集中治療部の病院研究費を用いて研究が行われますので,患者さんの費用負担はありません。

 

利益相反について

 この研究は,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。

 

研究の参加等について

本研究へ試料(血液検査データ)を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に試料を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの試料は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。

患者さんの検査データを使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、以下の研究責任者までお申し出下さい。

 

研究責任者

879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1

大分大学医学部麻酔学講座 麻酔科 特任助教 大地 嘉史

               電話番号 097-586-5943