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地道に辛抱強く、そして謙虚に
先日ビッグニュースが届いた。ノルウェーのカロリンスカ研究所は2012年ノーベル医学生理学賞を京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授に授与すると発表した 。授賞理由は「成熟した細胞を、多能性を持つ状態に初期化できることの発見」である。人工多能性幹細胞(iPS細胞)は今後の医療を変える正に活気的な大発見で、再生医療、難病の新薬開発に大きな期待が持てる。革命的な発見が我が国から全世界へ発せられたことは、我々の誇りとしたい。
前会長の高井教行先生の後を継いで玉樹会の会長を仰せつかった。初代会長を退いて20年ぶりである。高井先生は6年間に亘り正に八面六臂の活躍をされた。毎年届けられる会誌は内容豊富で、同窓会員の各方面での活躍ぶり、学生会員の活動内容が手に通るようにわかる。大学の近況報告も充実し、大分を離れた会員にはありがたい。学生編集員の初々しい記事には心温まる。新入生歓迎会は毎年5月に企画され、卒業生との交流を深める場となっている。高井先生のご尽力を高く評価したい。
今年は開学36年目に当たり、同窓会会員は2800人に達している。大分県内は言うに及ばず、全国、全世界で玉樹会会員は活躍の場を拡げている。大学では9月に附属病院救急救命センター落成、ドクターヘリ運航開始記念式典が行われた。救急救命センターは国内でも屈指の設備を誇る。これからの救急医療、災害医療の充実を大いに期待したい。
玉樹は無限の可能性をもった美しい木である。玉樹の名は、由布、鶴見の霊峰の麓ですくすくと育つようにと、初代副学長故林良二先生にいただいた。玉樹会の共通の精神は初代学長故中塚正行先生の教え『患者さんの心を心とする』である。医療の崩壊が叫ばれて久しい。医療制度、施策が猫の目のように変わる、何が目的なのか理解できない決まり事もたくさんある。しかし我々は常に患者さんの側にいて、常に患者さんに指示されれば良い。『iPS 細胞はまだ一人の患者さんも助けていない』ノーベル賞受賞後の山中教授の言葉である。我々は地道に辛抱強く、そして謙虚に医学を学び、常に一人一人の患者さんと向き合わなければならない。玉樹会の更なる発展のため、すべての会員の協力をお願いしたい。
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