広東省のSARS初期患者、野生鳥から感染か

新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)の初期の患者は、野生の鳥や
アヒル、フクロウなどの鳥類を処理したり、食料にしていた中国広東省の住民
だったと、英科学誌ニュー・サイエンティストの電子版が3日報じた。中国衛生
当局の担当官が明らかにしたという。SARSは、米疾病対策センター(CDC)
などの分析結果から、人間に風邪の症状を引き起こす「コロナウイルス」の新
種が主因だとほぼ特定されている。コロナウイルスは、鳥類にも感染し、鳥に
気管支炎を起こすことが知られている。

鳥から人間に感染した疑いが強まってきたが、担当官は「鳥から感染したかを
判断するにはさらに調査が必要」としている。

中国広東省に同日入った世界保健機関(WHO)の調査チームも「動物から感
染した可能性もある」との見方を示した。

(2003/4/4/15:11 読売新聞)