香港から転入児童にSARS感染有無確認求める…三重

新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)が流行している香港の日本人学校に通う
小学5年男児の母親が、三重県長島町に一時帰国して小学校への転入を申し入れたのに対し、
町が「感染していないと確認できるまで、転入は困難」と伝えていたことがわかった。
町教育委員会は7日にも、県教委に安全確認の方法などを相談する方針で、「国などで
何らかの指針を示してもらわないと対応できない」と苦慮している。

町教委によると、今月4日に香港在住の母親から「(日本人学校が)休校状態で今月末まで
再開の見通しがたっていない。一時帰国するので小学校に転入させたい」と連絡があった。
母親は以前、同町に住んでいたという。

これに対し、町教委は、受け入れの条件として安全性の確認を求めたが、その後、母親から連絡はないという。

町教委の古江敏三教育課長は「安全確認の基準などがなくて困っている。安全確認ができれば
いつでも受け入れるが、それができない場合、ほかの児童への影響を考えると受け入れは難し
い」と話している。

(2003/4/7/00:10 読売新聞)