新型肺炎で免疫力低下

Kyoto Shimbun 2003.04.11 News

新型肺炎で免疫力低下
エイズ同様と中国人研究者

【北京11日共同】新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の感染者が集中する
中国広東省の広州市呼吸病研究所の鍾南山所長は11日、北京で記者会見し、感染者は
発症後、免疫機能の強さを示すCD4の値が100以下まで極端に低下、「エイズとよ
く似た状況に陥る」と明らかにした。

また患者の死因は、肺炎による呼吸困難のほか、A型肝炎やメチシリン耐性黄色ブドウ
球菌(MRSA)、クラミジアなどの感染による合併症とみられると語った。

新型肺炎の病原体としては、新種のコロナウイルスが有力視されている。このほか、
クラミジアなども浮上しているが、これらは免疫不全の結果侵入した、副次的な病原体
の可能性もありそうだ。
これまでの症例では感染場所の大半は家庭と病院で、年齢別では青壮年層が中心。
高齢者は一部にすぎないが、死亡率は特に高いという。