新型肺炎感染、排水管からウイルス拡散か…香港政府

【香港=関泰晴】香港政府は17日、九竜地区のマンション街「アモイ・
ガーデン」(19棟)で、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群)に住民
320人以上が集団感染した原因について、「建物の排水管を通じる
などしてウイルスが拡散した可能性がある」とする調査結果を公表した。

調査は、感染者の4割を占めるE棟の建物を中心に行われ、中国広東省
深セン市在住の男性(33)が、ウイルスを持ち込んだ感染源と特定した。
(「深セン市」のセンは「土ヘン」に「川」)

この男性はSARSに感染後の先月中旬、E棟に住む兄弟の部屋に宿泊した。
衛生当局は、この男性の排せつ物に含まれるウイルスが排水管の中に広がり、
洗面所や浴室などを通じて建物内に拡散したために数人の住民が最初に感染。
さらに住民同士の接触などにより、マンション街の他の棟にも感染が広がった
などと推論している。

(2003/4/17/21:10 読売新聞WEB版)