中国の新型肺炎感染者は大幅増、北京の日本人学校休校

【北京=竹腰雅彦】中国衛生省は22日、中国本土の新型肺炎(重症
急性呼吸器症候群=SARS)感染者の最新統計(21日午後8時現在)
を発表した。感染者は前日の発表より150人以上増えて2158人
となり、死者も5人増の97人となった。

新たに感染が確認された人の地域別内訳は、北京106人、山西省22人
などとなっている。また、天津でも初めて5人が感染、2人が死亡した
ことが確認された。北京の新規感染者のうちの多くは、これまで感染の
疑いがあるとして、病院で検査を受けていた。

一方、北京市内のホテルで同日、SARSに関する在留邦人向けの
説明会が開かれ、駐在員や家族、留学生ら約300人が日本大使館
担当者からSARSの最新状況について説明を受けた。北京での深刻な
感染実態が明らかになった直後だけに、参加者の関心は高く、マスクの
有効性や消毒の効果など、予防措置に関する質問が相次いだ。

また、同市にある日本人学校(高橋宏校長、児童・生徒460人)は、
23日、同校の運営理事会を開き、今月下旬から5月上旬まで
約2週間を臨時休校とすることを決める。

同校では22日現在、SARS感染者は出ていないが、同市内での感染者が
急速に増加しているため、臨時休校して、感染発生を未然に防ぐのが狙い。

(2003/4/22/23:52 読売新聞WEB版)