SARSで自宅隔離違反者への罰則強化…シンガポール

【シンガポール=中津幸久】シンガポール政府は24日、新型肺炎
(重症急性呼吸器症候群=SARS)対策で、自宅隔離命令の違反
者に対する罰則を強化する伝染病法改正案を国会に提出した。

同案によると、政府は裁判なしで違反者の処罰が可能となり、
罰則も従来規定の倍になる。

同国で自宅隔離命令を受けた人は、現在約2500人いるが、
食事で外出するなどの違反者がこれまでに十数人確認されて
いるため、厳罰を科し、地域社会への感染拡大を防ぐ狙い。
罰則は、初犯で最高1万シンガポール・ドル(1シンガポール・
ドルは約68円)の罰金か禁固6か月、再犯で同2万シンガ
ポール・ドルの罰金か禁固12か月となっている。

国会で法案説明をしたリー・シェンロン副首相は一方で、
自宅隔離者への支援策として、1日70シンガポール・ドル
の補助金を支給する方針を表明した。

(2003/4/24/21:17 読売新聞WEB版)