新型肺炎対策、ＡＳＥＡＮと日中韓担当相会議始まる

【クアラルンプール＝中津幸久】地球規模で猛威をふるう新型肺炎
（重症急性呼吸器症候群＝ＳＡＲＳ）対策を話し合う東南アジア諸
国連合（ＡＳＥＡＮ）と日本、中国、韓国の保健担当相会合が２６
日午前、クアラルンプール郊外のホテルで始まった。

ＳＡＲＳ問題で多国間の閣僚級協議が行われるのは初めて。同日
午後、新型肺炎に関する情報交換や予防措置、旅行者の検疫体制
の強化などを盛り込んだ共同声明を採択する予定。

会合には日本から坂口厚生労働相が出席。深刻な被害が出ている
香港の衛生当局幹部、世界保健機関（ＷＨＯ）の代表らも参加し
ている。

共同声明草案はＳＡＲＳが地域の人命、経済に及ぼしている脅威
に深い懸念を表明したうえで、空港での出発前の健康検査の実施、
感染地域からの旅行者に対する健康申告書の義務化などをうたっ
ている。

声明は２９日にバンコクで開かれるＳＡＲＳ関連のＡＳＥＡＮ緊
急首脳会議に提出され、議論の下敷きにされる。

(2003/4/26/10:25　読売新聞ＷＥＢ版）