紙幣増刷で新型肺炎封じ込め…中国

【北京=東一真】国営新華社通信などによると、中国人民銀行(中央
銀行)は、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の封じ込め
策の一環として、新たに紙幣を増刷することを決めた。

紙幣は流通する中で、SARSウイルスを媒介する危険性があるとして、
古い紙幣を回収、新たに印刷した紙幣を大量に流通させることで、紙幣
の「衛生レベル」を高める狙いがある。増刷の量は明らかにしていない。

人民銀行は、同時に消費者にクレジットカードでの支払いを奨励した
ほか、商業銀行に対して、クレジットカードの使用環境を早急に改善
するように求めた。紙幣を使う頻度を減らすための措置と見られる。

中国では現在、1分(=0・01人民元、約0・15円)から、100元
(約1500円)まで13種類の紙幣が使われている。クレジット
カードはあまり普及しておらず、紙幣が支払いの中心となっている。

(2003/4/28/19:42 読売新聞WEB版)