飛び石に新型肺炎、海外は激減・国内は近場…GWの足

大型連休中の鉄道と航空便の利用状況が6日、まとまった。今年
は長期休暇の取りづらい曜日配列となったうえ、新型肺炎(重症
急性呼吸器症候群=SARS)やイラク戦争の影響で海外への旅
行者が激減、国内でも遠出を控える動きが目立った。

先月25日から今月5日までの空の便の利用者は、日本発の国際
線が前年より47%も減って約14万人にとどまった。特に中国
路線はSARSの直撃を受けてキャンセル客が相次ぎ、利用率は
10―20%台にまで落ち込んだ。国内線は約269万人で、前
年を約3%下回った。

JR各社の同じ期間の利用者は、前年より約95万人少ない約
931万人。新幹線は各社とも前年比2―15%減、成田空港に
接続する総武・成田線の利用者は同42%減となった。

一方、東京・港区の営団地下鉄六本木駅の利用者数は、国内最大
規模の再開発事業「六本木ヒルズ」が開業したのに伴い、先月
29日から今月5日までの1週間だけで、前年より3倍増えて
約36万7000人となった。

(2003/5/6/19:23 読売新聞WEB版)