新型肺炎対策で政府、中国に15億円供与

政府は9日、新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)
の感染が拡大している中国に対し、SARS対策のため緊急
無償資金協力などとして15億円を追加供与することを決めた。

中国側と協議したうえで、病院の検査機材や防護服などの
購入に充てる方向だ。

政府は4月下旬に、国際協力事業団(JICA)を通じて
2億円分の医療機器などを中国に供与している。

また、国際緊急援助隊の専門家チームとして、国立国際医療
センターの医師2人と外務省、JICAの職員各1人の計4
人を11日から16日まで中国に派遣することを正式に決め
た。SARS対策支援のための国際緊急援助隊の派遣は、ベ
トナムに次いで2か国目。

一方、川口外相は9日、中国の李肇星(りちょうせい)外相
に対し、「中国におけるSARS感染拡大の早期終息に向け、
引き続き中国と協力して、人類共通の敵とも言えるSARS
への対応にあたっていく」とするメッセージを送った。

◆米国も緊急支援◆

【ワシントン=笹沢教一】米政府は8日、中国の新型肺炎
(重症急性呼吸器症候群=SARS)対策で50万ドル
(約6000万円)の緊急支援を中国赤十字社を通じて行う
と発表した。マスクや防護用ゴーグルなどの購入に使われる。

(2003/5/9/11:15 読売新聞WEB版)