三井物産、新型肺炎で売上高1千億円減の可能性

三井物産は9日開いた決算発表会見で、新型肺炎(重症急性
呼吸器症候群=SARS)の流行により、2004年3月期
連結決算の売上高が最大1000億円減少する可能性がある
ことを明らかにした。

現時点では「船積み輸送が遅れるなどの影響は出ているが、
まだ金銭的な被害は出ていない」(松岡鉄哉・専務執行役員)
としているものの、流行が早期に収束しなければ、中国や香
港との衣料品、食品などの輸出入が滞り、被害が拡大する恐
れがあるという。

伊藤忠商事も同日の決算発表で「新型肺炎の業績への影響が
不透明」なことを理由に、2004年3月期の中間配当予想
額の公表を見送った。流行の状況などを見極めた上で「中間
配当を出すかどうかは後日判断したい」(丹羽宇一郎社長)
としている。

(2003/5/9/20:49 読売新聞WEB版)