SARS制圧宣言直前に新たな感染者 シンガポール

シンガポール政府は18日夜、同国在住のマレーシア人男性が
新型肺炎SARSと診断された、と発表した。同国は18日中
に新たな感染者が出なければ、世界保健機関(WHO)の感染
指定地域から除外される見通しで、「制圧宣言」まで秒読みに
入っていた。

政府によると、マレーシア人男性は11日に発熱などの症状で
入院した。感染経路など詳細は分かっていない。

シンガポールではこれまで205人が感染、うち28人が死亡
した。しかし、4月28日を最後に、国内で新たな感染者が出
ておらず、18日には、この状態がWHOが「制圧」の基準と
する連続20日目に達していた。

SARSの流行による観光客の激減などで、シンガポール経済
は壊滅的な打撃を受けており、国民の間には「制圧宣言」への
期待が高まっていた。

(2003/05/19/13:01 朝日新聞WEB版)