台湾のWHO加盟、今年も見送りの見通し

世界保健機関(WHO)の総会で19日、台湾の加盟問題が取
り上げられる。台湾は、新型肺炎SARSの対応が後手にまわ
ったのは、WHOに参加が認められていないため、としてオブ
ザーバー資格を求めているが、中国が強く反対しており、今年
も加盟は見送られる見通しだ。

SARS問題は、台湾加盟の「追い風」になっており、投票権
のないオブザーバー資格を認めるべきだ、との声は例年よりも
強いが、「いかなる形での参加も認めない」とする中国の壁を
乗り越えることは困難とみられる。ただ、加盟とは別に、SA
RSなど分野を限定したWHOとの交流は認められる可能性が
ある。

米国は、政府、議会ともに台湾のオブザーバー資格支持を表明。
日本政府も「参加が望ましい」との立場だが、「関係者(国)
が満足する形で」という条件を付け、中国に配慮している。

(2003/05/19/20:31 朝日新聞WEB版)