ツバ吐いたら裁判…シンガポールが新型肺炎拡大で警鐘

【シンガポール=中津幸久】社会規制が厳しいシンガポール
で20日、公共の場所でつばやたんを吐いた17―52歳の
男性11人に対する裁判が行われ、それぞれ罰金300シン
ガポール・ドル(約2万円)の判決が言い渡された。

この種のケースは略式命令で処理されるのが一般的だが、当
局は新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の感染拡
大を受け、公衆衛生の軽視に警鐘を鳴らすため出廷を命じた。

裁判に出廷しなかった1人には逮捕状が出された。

当局の統制下にある地元各紙は21日、未成年者を含め違反
者の顔写真入りで大きく報じた。

11人は、国家環境局がこのほど実施した取り締まりで、地
下鉄の駅やバスターミナルでつばなどを吐いたところを環境
公衆衛生法違反容疑で摘発された。

(2003/05/21/23:59 読売新聞WEB版)