新型肺炎対策、台湾で全住民対象に“検温運動"

【台北=若山樹一郎】新型肺炎(SARS)の感染拡大が
続く台湾で1日、約2300万人いる全住民に朝晩の体温
測定を呼びかける前代未聞の検温運動が、当局主導で始ま
った。SARS感染者の早期発見が狙い。陳水扁総統自ら
「面倒臭がらず毎日体温を測って」と訴えるなど、SAR
S封じ込めに向けた当局の悲壮感も漂っている。

この運動は10日間実施。官公庁や会社、学校などでも一
斉に検温。発熱者がいたら、衛生当局が開設したホットラ
インで詳しい症状を聞き、医療機関などを紹介する。台湾
のSARS感染者は1日までに680人、死者数は81人
に達していた。

(2003/06/01/23:10 読売新聞WEB版)