【クアラルンプール成沢健一】新型肺炎「重症急性呼吸器症候群」(SARS)の対策や研究成果について話し合う世界保健機関(WHO)の専門家会議が17日、クアラルンプールで始まった。WHOに未加盟の台湾の専門家を含む約1000人が参加し、国際的な監視体制や治療法確立に向け意見を交わす。
会議は2日間の日程で、初日は中国やベトナム、カナダの衛生当局者らが経過や現状を報告、その後、SARSの感染力や症状、野生動物との関連、香港で集団感染が起きたマンションの環境的要因などについて検討する。2日目は分科会で治療法やワクチン開発の最新情報が報告される。
WHOは、SARSは終息の方向に向かっているとみているが、冬に再流行するとの指摘もあることから、あらゆる感染症に対応できる世界的な専門家のネットワークを確立する必要性を強調している。(毎日新聞)
[6月17日11時21分更新]
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