冬のSARS・インフルエンザ同時流行に備えを 厚労省

2003年6月17日
朝日新聞WEB版

  厚生労働省は17日、新型肺炎の重症急性呼吸器症候群(SARS)が冬季に再流行する可能性に備えて秋までに対策をまとめる方針を明らかにした。初期症状が似ているインフルエンザと同時流行すれば、医療現場の混乱が予想されるため、インフルエンザ対策も強化する。

  厚労省が検討しているのは(1)これまでに都道府県に出したSARS患者の管理、対策方法などをまとめたガイドラインの作成(2)空港や複数の自治体などとの広域的な患者の搬送、接触者調査の訓練(3)医療機関がSARSの疑いのある人と一般外来患者を区分するための施設整備費への補助――などだ。

  また、インフルエンザ患者が、間違ってSARSの疑いがあると診断されることを減らすため、高齢者へのインフルエンザワクチン接種の促進、検査キットや治療薬の確保を予定している。


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