新型肺炎再流行に備えサービス業界がマニュアル策定へ

読売新聞WEB版
2003/9/8/03:07

新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)の再流行を警戒し、旅館・ホテル、映画館など不特定多数の客にサービスする団体・業界が、国立感染症研究所の協力を得て、SARSの自主対策マニュアルの策定に乗り出した。

 SARSは、香港のホテルが世界拡大の発端になり、宿泊客が入院した医療機関で感染者が多く出た。国内では、医療機関での院内感染対策は進みつつあるが、ホテルなどサービス業での対策は十分ではない。

 5月に感染した台湾の医師が来日、訪問した観光地が騒ぎになったことから、再流行時には混乱を未然に防ぎ、適切に営業できるよう、業界全体の体制固めが必要と判断した。策定の中心になるのは、ホテルや映画館、理容・美容店、公衆浴場といったサービス業や飲食業などを衛生指導する財団法人・全国生活衛生営業指導センター(東京都)。

 今後、感染が疑われる人を従業員が見つけた際にどう対応すべきか、事実をどこまで公表すべきかなど、専門家と検討を重ね、有効な対処法をまとめる。

(2003/9/8/03:07 読売新聞)  


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