新型肺炎ウイルス ネコも感染

大分合同新聞
2003/10/30

新型肺炎(SARS)の原因のSARSコロナウイルスは、飼いネコやイタチの一種、フェレットにも感染して広がることをオランダのエラスムス医療センターなどが確認、三十日付の英科学誌ネイチャーに発表した。

 SARSウイルスは、もともと何らかの野生生物の体内に潜んでいたのが、中国の動物市場のハクピシンなどを介して人にうつった可能性が指摘されている。ネコやフェレットといったペット動物にも容易に感染することが分かり、ペットから人への感染にも注意する必要が出てきた。

   同センターなどは、新型肺炎患者から分離したウイルスを、ネコ六匹とフェレット六匹に接種した。ネコでは症状が現れなかったが、フェレットは三匹が接種後二−四日で無気力になり、一匹は四日目に死亡した。接種したネコやフェレットの肺や気管からウイルスが分離され、感染が確認された。

   ウイルスを接種したネコ、フェレットから、同じ場所で飼育しているネコなどに二日ほどで感染が広がることも、実験で分かった。


もどる