中国衛生省、広東省で新型肺炎「疑い」患者と発表

読売新聞WEB版
2003/12/27/21:14

【北京=浜本良一】中国衛生省は27日午後、広東省の男性1人が新型肺炎(重症急性呼吸器症候群=SARS)に感染した疑いがあると発表した。

 中国内で今冬、SARSの疑い例が確認されたのは初めて。一部の国内メディアが同日朝、報道したため、急きょ正式発表した。

 新華社電によると、この男性は同省広州市に住むフリーのテレビプロデューサーの男性(32)。今月16日夜に頭痛と発熱が始まり、20日に同市内の病院で肺炎と診断されて入院。その後、SARSの疑いがあるとして、同24日、市内の別の病院に隔離された。26日午後、衛生省と広東省衛生当局の専門家によってSARS疑い例と判定された。

 同省衛生当局によると、感染源は不明。病状はその後落ち着き、体温はこの3日間、平熱を保っているという。患者と接触した人の調査も行われたが、発熱などの症状は現れていない、という。

 衛生省は報告を受けた後、直ちに専門家チームを現地に派遣、予防措置などを強化するよう指導している。

(2003/12/27/21:14 読売新聞


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