鳥インフルエンザ流行地域への渡航、米が注意呼びかけ

読売新聞WEB版
2004/01/28/10:55

 【ワシントン=笹沢教一】米疾病対策センター(CDC)は27日、アジアで流行する鳥インフルエンザの感染を避けるため、流行地域へ渡航する米国民に対し、事前に人インフルエンザの予防接種や内科医からの助言を受けるよう勧告する声明を発表した。

 声明では、人用に生産されたインフルエンザ・ワクチンでも、類似のウイルス感染を防いだり、症状を軽減する効果があるとしている。また、アジア諸国に渡航する際は、ニワトリの飼育場や鳥の糞便で汚染されている恐れのある食材市場などへの接触を避けるよう注意を呼びかけている。

 またCDCは声明の中で、日本やベトナム、タイなど8か国で流行している鳥インフルエンザウイルスH5N1型が、台湾から密輸入された鳥類から確認されたことを明らかにした。台湾ではこれまで、病原性が弱い別型(H5N2型)の鳥インフルエンザウイルスはニワトリから見つかっていたが、病原性の強いH5N1型の確認は、初めて。

 CDCによると、現在、鳥インフルエンザが流行しているのは、ウイルスの種類が特定できていないラオスとパキスタンも含め、11か国・地域に達している。

(2004/1/28/10:55 読売新聞)


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