「調理した鶏肉食べ死亡・病気なら賠償金」タイ首相

読売新聞WEB版
2004/01/31/20:58

 【バンコク=川辺徹】タイのタクシン首相は31日、調理した鶏肉や卵を食べて鳥インフルエンザにかかり、死んだり病気になった人には、私財から賠償金を支払うと述べ、鶏の消費を敬遠しないよう訴えた。

 鳥インフルエンザ拡大による消費落ち込みに歯止めをかけるのが狙いだ。

 ラジオ演説で、死亡した人には300万バーツ(約837万円)、病気の場合は10万バーツ(約28万円)を支払うと約束し、家計からの出費について「妻も了解してくれた」とおどけて見せた。昼にはバンコクのファストフード店を訪れ、フライドチキンなどを食べるパフォーマンスも行った。

 鳥インフルエンザは加熱した食品からは感染しないとされるが、世界保健機関(WHO)は、食品内部の温度が70度に達する調理方法を取るよう勧めている。タイ国内ではこれまで3人の感染が確認され、うち男児2人が死亡している。

(2004/1/31/20:58 読売新聞)


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