鳥インフルエンザ、上海などで疑い例…2省で感染確認

読売新聞WEB版
2004/01/30/23:23

 【北京=佐伯聡士】新華社電によると、中国農業省は30日、鳥インフルエンザに感染した疑いのある家きん類が上海市南匯区、安徽省の広徳県と馬鞍山市、広東省掲東県で新たに見つかったと発表した。

 また、鶏やアヒルが死んだ湖北省と湖南省のケースについて感染を確認したと発表した。これで感染が確認されたのは広西チワン族自治区と合わせて3つの省・自治区に拡大した。

 この日の発表は、家きん類への感染がすでに中国のかなりの地域に広がっている恐れを強めるものだ。また、中国最大の商業都市・上海でも疑い例が見つかったことで感染の一層の拡大への懸念も強まっている。

 新華社電によると、各地の当局は死んだ鶏などの処分や予防接種などの緊急措置を採っているが、現時点では人への感染は出ていないとしている。

 農業省はすでに世界保健機関(WHO)などに発生状況を報告したという。

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 【上海=伊藤彰浩】中国・上海市当局によると、鳥インフルエンザの疑い例が見つかったのは同市中心部から南東に約15キロ離れた南匯(なんかい)区康橋地区。家きん類の種類は明らかにされていないが、市外出身の個人経営の飼育農家が感染予防措置をとっていなかったためという。

 同地区はもともと農村だったが、最近では一戸建て分譲住宅などが増加している。

(2004/1/30/23:23 読売新聞)


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