【ジャカルタ=黒瀬悦成】インドネシアのメガワティ大統領は29日、同国での鳥インフルエンザの被害拡大を防ぐため、鳥インフルエンザに感染した疑いのある鶏をすべて即時処分するよう命じた。
他のアジア諸国では世界保健機関(WHO)の指導に従い鶏の大量処分に踏み切っているが、インドネシア政府はこれまで、「養鶏業界に与える影響が甚大だ」などとして処分に消極的だった。
ただ、ユスフ調整相(公共福祉担当)が同日、記者団に語ったところでは、処分されるのは「鳥インフルエンザのウイルス感染が確定した鶏のみ」とされる。
政府は、昨年8月から現在までに470万羽が鳥インフルエンザなどの鳥伝染病で死んだと発表したが、対策委員会の専門家の推計では、「対応が遅れたせいで今や1500万羽に達した恐れもある」という。
(2004/1/29/23:03 読売新聞)
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