鳥インフルエンザ、遠隔地に飛び火も…FAO事務局長

読売新聞WEB版
2004/02/05/22:28

 【ローマ=秦野るり子】国連食糧農業機関(FAO)、世界保健機関(WHO)、国際獣疫事務局(OIE)の3機関の代表は、5日、ローマで記者会見し、3、4日の両日開催した鳥インフルエンザ緊急対策会議について報告した。

 この中で、ディウフFAO事務局長は、「鳥インフルエンザの感染は拡大を続けており、遠隔地に飛び火する危険もある」との認識を示した。

 拡大防止策として同事務局長は、感染地域の家きん類処分に加え、周辺地域の家きん類にワクチンを接種させることを「推奨する」と述べた。しかし、ワクチンの在庫は不十分で、必要量確保には「数か月にわたる生産拡大が不可欠だ」と同事務局長は説明した。

 バラットOIE事務局長は、鳥インフルエンザ感染と疑われる例が発見されてから「1か月も報告しなかった国がある」と指摘し、感染が分かった国は「情報の透明性」を徹底するよう強く求めた。

 会議には、3機関のスタッフのほか、感染国や欧米の防疫専門家らが参加した。FAOによると今月末にタイで、FAOなど3機関と感染国の代表らによる「地域会議」が開催される。

(2004/2/5/22:22 読売新聞)


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