豚肉、ベトナムから輸入なし…農水省

読売新聞WEB版
2004/02/06/23:28

 国連食糧農業機関(FAO)が6日、ベトナムで豚から鳥インフルエンザのウイルスが検出されたと明らかにしたが、農水省によると、豚の口などに水疱(すいほう)ができる伝染病「口蹄疫(こうていえき)」の感染がほぼアジア全域で広がったことから、日本はすでに2003年5月以降、ベトナム、韓国などからの豚肉輸入を全面的に禁止している。このため、同省では、「国内の豚肉供給に大きな影響はない」としている。

 日本の豚肉輸入量は、年間74万7503トン(2002年度)にのぼるが、アメリカ、デンマーク、カナダ、メキシコの上位4か国からの輸入が全体の9割を占めている。

 ただ、BSE(牛海綿状脳症=狂牛病)や鳥インフルエンザによる牛肉や鶏肉の輸入停止措置を受けて、国産肉の代替需要が高まり、豚肉を含めた食肉の卸売価格が上昇傾向を強めている。

 農水省が調べた6日の国産肉の平均卸売価格は、豚肉(枝肉)が1キロ・グラムあたり前週(1月30日)比25円高の527円、鶏胸肉は7円高の同225円、牛肉は94円高の1178円となった。農水省では、「季節的な要因もあると見られるが、小売価格の動向を含め、注意深く見守っていく」(食肉鶏卵課)と話している。

(2004/2/6/23:28 読売新聞)


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