山口の鳥インフルエンザ終息、19日に卵など移動解禁

読売新聞WEB版
2004/02/14/20:18

 山口県阿東町の養鶏場で発生した鳥インフルエンザについて、農水省と山口県は14日、発生農場以外に周辺に感染がないことを確認。これを受けて、農水省は、発生農場から半径30キロ以内を対象とした鶏や卵などの移動制限区域について、今月19日に解除する方針を決めた。

 日本国内では79年ぶりとなった高病原性鳥インフルエンザは、事実上終息する見通しとなった。

 同町の採卵農場「ウイン―ウイン・ファーム山口農場」では、昨年12月28日から鶏が死に始め、2週間で約6000羽の鶏が死んだ。先月12日、強い毒性を持つ鳥インフルエンザ(H5N1型)の感染が確認された。このため、山口県では、国の防疫対応マニュアルに基づき、同農場の鶏約3万4000羽を埋設処分し、半径30キロ内の区域で、鶏や肉、卵の移動を制限していた。

 その後、農場の関係者に異常がなかったことが確認され、さらに、制限区域内の鶏のうち1125羽を対象に行っていた抽出調査でも、ウイルスが検出されなかったため、感染の拡大がないことが最終的に確認された。

 山口県は県内の鶏卵農家の経済的打撃を軽減するという観点から、移動制限の早期解除を要請していた。しかし、農水省は、79年ぶりの発生であることを考慮し、防疫対応マニュアルの基準通り、発生農場の防疫措置が完了した先月21日から28日間が経過した今月19日に解除する方針を決め、同県に伝えた。前日の18日に開く鳥インフルエンザ対策本部の会合で、19日午前零時から移動制限を解除することを最終決定し、「終息宣言」を行う予定。

(2004/02/14/20:18 読売新聞WEB版)


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