ウイルス制圧されずと警告 FAO、1億羽犠牲に

共同通信
2004/02/26

  【バンコク25日共同】国連食糧農業機関(FAO)は二十五日、現在の鳥インフルエンザの感染状況について「いくつかの国では状況が依然不明確で、ウイルス制圧のためにはさらなる疫学的調査が必要」と、依然として制圧されていないと強調、日本を含むアジア各国に対して一層の取り組みを促した。

 またFAOは鳥インフルエンザ流行により全世界で鶏など約一億羽の鳥が、防疫のための処分や感染のために死んだとの推計を発表。死んだ鳥の数が最も多いのはタイとベトナムでそれぞれ約三千六百万羽。次いでインドネシアの約千五百万羽、中国の約五百万羽、パキスタンの約四百万羽。

 FAOは流行状況の調査などのため、これまでにタイ、ベトナム、インドネシア、中国など七カ国に専門家を派遣したことを明らかにした。

 FAOやタイ農業・協同組合省などは二十六日から二十八日までバンコクで、日本を含む二十三カ国の専門家を集め、鳥インフルエンザ制圧に向けた方策を話し合う緊急会合を開く予定。

(2004/02/26 共同通信)


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