京都の鳥インフルエンザ、出荷先の兵庫でも「陽性」

読売新聞WEB版
2004/02/28/23:25

 京都府丹波町の養鶏場「浅田農産船井農場」で大量の鶏が死んだ問題に関連し、兵庫県は28日、同県八千代町の食鳥処理場が船井農場から購入した鶏5羽に鳥インフルエンザウイルスの陽性反応が出た、と発表した。

 県は、処理場への部外者の立ち入りを制限、処理場から半径30キロ以内の農場に対し、鶏や卵の移動自粛を要請した。

 県によると、この処理場には25、26日に、船井農場から生きた鶏計9932羽が出荷された。このうち未処理だった5羽について28日朝から簡易検査をした結果、すべてが陽性だった。

 処理場が処理した鶏肉は、処理場や出荷先の加工業者に保管され、市場には出回っていないという。

 また、この処理場が同じ時期に岡山県の農場から購入した鶏からも同日、ウイルスの陽性反応が出た。処理場内で船井農場の鶏から感染したとみられる。処理場は、現在いる鶏すべてを自主処分する。

 船井農場の大量死は20日に始まっていた。出荷継続による被害拡大について、浅田農産の浅田肇会長は「判断が甘かった。責任を感じる。処理場に対しては謝罪したい」と話した。

 一方、京都府によると、船井農場では28日、新たに約3万9000羽の死が確認され、死んだ鶏は計約6万7500羽になった。府は同日、飼っていた約19万羽すべてを処分するよう農場に指導する一方、埋却処分の専門家を派遣するよう農林水産省に要請した。

(2004/02/28/23:25 読売新聞)


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