高田養鶏場の鶏からウイルス確認 陸自は穴の準備始める

朝日新聞WEB版
2004/03/05/16:13

 京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、京都府は5日、高田養鶏場で死んだ鶏からインフルエンザウイルスを分離した、と発表した。ウイルスは動物衛生研究所(茨城県つくば市)で検査され、同日夕にも高病原性鳥インフルエンザと確認される見通し。また、府から災害派遣要請を受けた陸上自衛隊第3師団(兵庫県伊丹市)はこの日、同養鶏場近くの公園で処分した鶏を埋める穴の掘削準備を始めた。

 高田養鶏場の近くにある府立丹波自然運動公園内の雑木林では、この日朝から府が木の伐採を始めた。自衛隊員約35人は、同養鶏場の鶏約1万5000羽を埋める穴を掘るため、重機を運び込んだ。府から鶏舎などの消毒作業を委託された同師団の約120人がすでに作業を進めており、掘削作業と合わせ自衛隊は連日約150人態勢で作業にあたる。

 同養鶏場そばの町道では、警官が交通規制にあたった。近くの男性(43)は「小さな町が鳥インフルエンザで大変なことになった。早く終息して元の静かな町に戻って欲しい」と話した。

 一方、丹波町に隣接する瑞穂町の養鶏場でも、隊員約10人が白い防護服姿で鶏舎などの消毒作業にあたった。この養鶏場は浅田農産から約5キロ離れた農村部にあり約16万羽を飼育。前夜、瑞穂町を通じて消毒を依頼した。従業員の一人は「浅田農産、高田養鶏場とも取引はない。しかし、近いのでいつ飛び火するか非常に怖い」と話した。

(2004/03/05/16:13 朝日新聞)


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