京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、農水省は9日、死亡したカラス2羽から検出されたウイルスの型が、同町の浅田農産船井農場や高田養鶏場で検出されたものと同じ「H5N1型」であることを確認した。
引き続き動物衛生研究所(茨城県つくば市)で、遺伝子の塩基配列を解析し、船井農場などのものと同一のウイルスであるかどうか判定する。専門家によると、国内で野鳥から、高病原性のH5N1型ウイルスが検出されたのは初めて。
2羽のカラスは今月5日、船井農場の敷地内と同町に隣接する園部町内で死亡しているのが見つかった。
同省の家きん疾病小委員会の委員長を務める喜田宏北大大学院教授は、「ウイルスは鳥の体内に長期間とどまれないので、船井農場の鶏から感染した可能性が極めて高い」と話し、カラスによるウイルスの拡散の懸念について「カラスは行動範囲が限られているので、30キロの移動制限区域外に出る可能性は低い」としている。
(2004/03/09/21:45 読売新聞)
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