鳥ウイルス感染、大阪・茨木市で3例目のカラス

読売新聞WEB版
2004/03/10/21:26

 大阪府は10日、同府茨木市北部で捕獲されたカラス1羽の死がいから、鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。

 野生のカラスの感染確認は、京都府丹波町、園部町に次いで3例目。動物衛生研究所(茨城県つくば市)で、高病原性の「H5N1」型かどうかなどの確認を急ぐ。

 府などによると、カラスは今月5日、同市上音羽で弱っているのを住民が見つけ、茨木署で保護。7日に死亡し、8日、府南部家畜保健衛生所病性鑑定室が回収してウイルス検査をしていた。

 カラスが見つかったのは、感染で鶏が大量死した京都府丹波町の浅田農産船井農場の南東約30キロ。遺伝子検査(PCR検査)では陰性だったが、検体の培養検査で、A型インフルエンザウイルスを検出した。

 これを受け、府は同日夜、近くの2か所の養鶏農家・施設を立ち入り検査した。現時点では、鶏肉などの移動自粛を求める必要はないとしている。11日には周辺でカラス、野鳥を捕獲し検査を行う。

 府農政室は「カラスの行動範囲は約10キロ。今回、見つかったカラスが、船井農場周辺から直接、飛んできたとは考えにくく、感染経路はわからない」と言う。

 一方、農水省は「カラスの発見は、船井農場などで感染死したカラスが見つかったのと同じ日。時間的な経緯から、同農場からの感染ではないかと思えるが、ねぐらなどで一緒になったカラス同士の2次感染の可能性もある」としている。

(2004/03/10/21:26 読売新聞)


もどる