鶏へのワクチン投与に警告 人間の流行も、と英科学誌

共同通信
2004/03/25

 【ロンドン25日共同】英科学誌ニューサイエンティスト最新号(二十七日付)は、鶏に鳥インフルエンザ感染予防のワクチンを投与すると、人と人の感染を引き起こす変異ウイルスの発生につながり、人間社会での流行を引き起こす危険性が増加すると警告した。

 同誌は米農務省・家禽(かきん)研究所の調査結果として、アジアでまん延しているタイプとは別の、H5N2型の鳥インフルエンザについて、メキシコ政府が一九九五年、家禽類へのワクチン投与によって流行を食い止めたが、ウイルスは今でも残存し、変異型のウイルスが増えていると指摘。

 こうした「静かな流行」は特定が難しく、免疫がない他の動物の流行につながる恐れがあるとし、十分な監視システムがない限り、これらの危険性を防ぐことはできないと警告した

(2004/3/25 共同通信)


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