京都の鳥インフルエンザ、浅田農産社長を告発へ

読売新聞WEB版
2004/03/31/03:01

 京都府丹波町の浅田農産船井農場で鳥インフルエンザが発生した問題で、農水省と府は31日にも、浅田農産(兵庫県姫路市)の浅田秀明社長(41)を家畜伝染病予防法違反(届け出義務)の疑いで府警に告発する方針を固めた。

 府警はこれを受け、同日にも同社の本社などの捜索に踏み切る方針で、届け出をせず感染拡大を引き起こした同社の刑事責任追及に向け、強制捜査に乗り出す。告発対象は、浅田社長らと、法人としての同社になるとみられる。

 府によると、同農場では2月20日、10棟ある鶏舎のうちの8号鶏舎で、鶏1043羽が死に、約7000羽が死んだ26日になって、府に匿名通報があり、翌27日に大量死が発覚し、感染が明らかになった。

 これまでの府の調べに対し、複数の農場の従業員が「鶏の大量死で鳥インフルエンザを疑った」と証言。同農場での発生前から山口、大分両県で鳥インフルエンザが起きていたことなどから、約25万羽もの大規模養鶏場を経営する浅田社長が、大量死によって鳥インフルエンザ感染を予測できたと判断した。

 鳥インフルエンザに感染した鶏は、大量死が発覚するまでの間、兵庫県の食鳥処理業者に出荷されたほか、3月3日には農場から約5キロ北東の高田養鶏場で2次感染が判明した。

(2004/03/31/03:01 読売新聞)


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