鳥インフルエンザ、アジアに常在か WHO分析

朝日新聞WEB版
2004/04/07/23:55

 昨年以来、アジア各国で見つかった鳥インフルエンザH5N1のウイルスはいずれも、96年に中国広東省のガチョウから見つかった強毒の同型ウイルスから枝分かれした子孫とみられることが、世界保健機関(WHO)が各国から収集した情報の分析で分かった。ニワトリやアヒルなどで感染を繰り返しつつ、東南アジアで常在化しているらしく、引き続き警戒が必要としている。

 WHOと協力している国立感染症研究所の田代真人ウイルス第3部長が7日、日本記者クラブの研究会で明かした。

 また、田代部長は、タイとベトナムでH5N1に感染・発症した人は推計で332人(WHO公表は34人)に上り、死者も同56人(同23人)とみられることも明らかにした。「人への感染が顕在化したのはごく一部。実数は、これらの推計値をさらに上回る可能性が高い」と述べた。

(2004/04/07/23:55 朝日新聞)


もどる