京都府が鳥インフルエンザ「終息宣言」 発覚47日目
朝日新聞WEB版
2004/04/13/01:05

 京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、京都府は13日午前0時、浅田農産船井農場から半径5キロ以内に設けていた鶏や卵の移動制限を解除、感染の発覚から47日目で、移動や出荷が自由にできるようになった。山田啓二知事は午前0時から府庁で記者会見し、この問題の終息を宣言した。

 府によると、移動制限区域内には1000羽以上の養鶏農家1戸と小規模な農家76戸がある。国の防疫マニュアルでは、感染の広がりを防ぐ防疫措置が終わって21日以上は移動制限を続けるとしている。府は3月22日に防疫措置を終え、農場から半径30キロ以内で2回の清浄性確認検査をした。新たな感染はなく、農林水産省と協議して最短で解除することにした。

 府内で移動制限がかかっていた区域内では、大量の卵が出荷できずに残っている。府は京都市内の焼却場など3カ所で処分を進めており、約545万個を処理したが、まだ約643万個が保管されている。

 山田知事は会見で「鶏ふんなどの最終処理の問題や風評被害もある中で、一日も早い養鶏農家の(経営などの)回復のため、府としても経営支援や販売促進、生産振興に全力を挙げたい」と述べた。

 1日に移動制限区域が半径30キロ以内から同5キロ以内に縮小され、対象の養鶏農家がなくなっていた兵庫県は13日午前0時、県産の鶏肉や卵の「安心宣言」を出した。大阪府も13日午前9時半に終息宣言を出す。

(2004/04/13/01:05 朝日新聞)


 鳥インフルエンザ、京都の移動制限を解除

読売新聞WEB版
2004/04/13/00:39

  京都府丹波町の鳥インフルエンザ問題で、農水省と京都府は12日、周辺で新たな感染発生がないことから、鶏や卵の移動制限区域を13日午前零時で解除した。2月27日の感染確認以来、同問題は約1か月半で終息した。

 同問題では、浅田農産船井農場が鶏の大量死を届け出ず、2月26日に匿名の通報で発覚。別の養鶏場や食鳥処理場などに感染が拡大し、通報を怠った同農産社長が京都府警に逮捕される事態に発展した。

 京都府などでは、同29日に同農場から半径30キロ以内の区域で鶏肉や卵などの移動を制限。その後のウイルス検査などで、周辺に感染が拡大していないことが確認され、同区域は半径5キロに縮小されていた。

 同農場周辺では、4月7日までに計9羽のカラスからウイルスが検出されているが、同省は「野鳥の感染源は同農場と考えられ、感染が急に拡大することも考えにくいため、制限区域解除には影響しない」としている。

 また、今後の発生の見通しについて、同省は、「今後も発生の危険はあるが、ウイルスは高温多湿に弱く、一連の発生は終息に向かう可能性が強い」とみている。

(2004/04/13/00:39 読売新聞)


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