人向けのワクチン株開発 鳥インフルエンザでWHO 北京五輪は全面禁煙

共同通信
2004/04/23

 世界保健機関(WHO)の李鍾郁(イ・ジョンウク)事務局長は22日、厚生労働省で記者会見し、日本を含めたアジアで流行した鳥インフルエンザが人に感染するのを防ぐワクチン株の開発にほぼ成功し、製薬会社とワクチン量産に入るための交渉を進めていることを明らかにした。

 日本の前に訪問した中国で、温家宝首相らに、2008年に開かれる北京オリンピックの全面禁煙化を提案、同意を得たことも明らかにした。

 ワクチン株は5月末にも完成する見通し。ワクチン株は、日本の国立感染症研究所も参加したWHOの研究協力ネットワークが、アジアで流行したH5N1型の鳥インフルエンザウイルスをもとに開発していた。

 李事務局長は「鳥インフルエンザは(ウイルスが変異して人から人への感染性を獲得すれば)新型インフルエンザとなって世界的流行を引き起こす恐れがある」と強調。製薬企業が利益にとらわれずにワクチン製造に踏み切れるよう、各国が財政的支援をする重要性を訴えた。

(2004/04/23 共同通信)


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