カリキュラムについて


大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

  1. 大分大学医学部の理念,教育目的及び目標:大分大学医学部の使命と存在意義、特に教育に関しての記載です。
  2. ディプロマポリシー:ディプロマポリシーは卒業認定・学位授与に関する方針を明示したもので、学位を取得するために必要な内容が記載されています。
  3. カリキュラムポリシー:カリキュラムポリシーはディプロマポリシーの実現を可能にするための体系的な教育課程の方針です。
  4. 修学期間について:大分大学医学部医学科では4つの修学期間を設け、主にその期間毎に進級判定を行っていきます(例外として3年3学期には進級判定有り)。
  5. 各学年、修学期間における注意点:各学年の進級要件、及び注意点を以下に説明しています。
  6. 大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係:医学教育モデルコアカリキュラムは日本全国の医学部で学習しなければならない必要最低限のカリキュラムを規定したものです。
  7. 医学教育の世界標準化(世界のどこでも質の高い医療を提供するため)に対応するために、医学教育分野別評価基準日本版に準拠したカリキュラムを平成28年度入学生より実施しています。

monkasyo_kaitei
第Ⅰ修学期

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第Ⅰ修学期の学習内容は、「医学教育モデルコアカリキュラム」に含まれています。

第1学年前期:大学における、自分なりの学習方法を早く確立して、自己学習(=生涯学習)と問題探求と解決する学習方法を確立すべき時期と考えてください。

7-8月に前期期末試験が実施されます。第Ⅰ修学期の科目は再試験を経て、第1学年後期終了時に進級判定があるので、それに備えて修得していない講義の単位数は最小限にしておかなければ、第1学年後期の学習が大変になります。

第1学年後期:高校の復習的な内容は無くなり、大学で新たに学習していかなければ単位が取得できない。進級判定は通常修学期毎に行い、第1学年の必修科目のうち習得していない講義の単位数が5単位以上ある者、及び選択必修科目の修得要件を満たしていない者は、第2学年に進級できないことに十分留意してください。


第Ⅱ修学期

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第Ⅱ修学期以降は医学専門教育ですから、学習内容を規定しているものは、「医学教育モデルコアカリキュラム」です。このカリキュラムは日本国内の医学部で共通のカリキュラムであり、前カリキュラムの80%程度(+20%は各大学独自のカリキュラム)を占めます。

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

いよいよ医学専門教育課程が始まります。学士編入試験で入学した(10名)の新たな仲間が加わります。ここからはすべての科目が必修科目です。この時期も入学時と同様に、教養の時期(第Ⅰ修学期)と学習方法が大きく変わり、新たに自分なりの学習方法を早く確立することが重要です。人体解剖実習などもあり、6年間で一番ハードな時期かもしれません。また、医学準備教育科目の医療英会話、医療倫理学も並行して開講されます。

第2学年1学期に解剖学、組織学、生理学、生化学などの主に生体の正常反応を学んだあと、2学期に病理学、微生物学、感染予防医学、免疫学など病態把握に必要な領域を学びます。3学期に薬物・薬理学・臨床薬理学などの薬物治療について学びます。

第Ⅱ修学期では、それぞれの学期末に試験があり、2学年末に進級判定があります。第Ⅱ修学期においては、講義および演習の未履修科目数が4科目以上あるいは実習未履修単位があると留年(=第Ⅲ修学期に進級できない)となるので注意してください。講義の未履修科目が3科目以下の場合は、履修修了を認定できる場合があります。

第Ⅱ修学期から第Ⅲ修学期の一部の科目には、新しい教育方法として、問題解決型学習法(PBL: Problem-Based Learning)(チュートリアル教育)や、チーム基盤型学習(TBL:Team-Based Learning)が導入されています。少人数の学生グループが、チューター(学習支援者)のサポートを受けながら、ある事例から学習すべき基礎医学、臨床医学、社会医学に関連した項目をグループで決め、自己学習を行い、さらにグループ学習を行います。この学習方法により、実際の医師・医学研究者が行っている問題解決能力+生涯学習の習慣を育む事を目的としています。


第Ⅲ修学期

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第Ⅲ修学期の3学年次には、臓器別に基礎医学、臨床医学、社会医学のすべての領域を学んでいく臓器別コース(15コース)が1年間続き、各コース終了時に試験があります。また、第Ⅱ修学期と同様に、医学準備教育科目の医療英会話と医療倫理学が並行して開講されます。2学期初めに、大分県内の医療機関において1週間の地域医療実習があります。

第3学年1学期

第3学年2学期

第3学年3学期

第Ⅲ修学期では第3学年の3学期末に進級判定があり、第2学年と第3学年において未修得の講義および演習の科目数が4科目以上の場合は、第4学年に進級することができないので注意してください。未履修科目数が第2・第3学年を通じて3科目以下の場合は、履修修了を仮認定できる場合があり、その場合、第4学年前期に行う試験その他の審査に合格したときは、単位履修の認定を行います。

第4学年前期

研究室配属 11週 [2/3] : 医学部の講座・研究室あるいは学外研究施設で11週間の研究を実際に行い、リサーチマインドを涵養します。

臨床実習前導入教育: 臨床実習にとって必要な診察手技、診断学などの講義・実習を主に行います。また、全国の医学部学生が臨床実習を開始できるかどうかの評価をするため共用試験(後述)が実施されます。

全ての講義・実習単位を履修することに加えて、臨床実習開始前の共用試験と呼ばれる、知識領域を問う Computer Based Testing (CBT) と 知識だけでなく技能、態度・習慣領域を問う客観的臨床能力試験、Objective Structured Clinical Examination (OSCE)に合格しなければなりません。これは、医学生が臨床実習で医師と同じく医療行為を行っても良いという医師法を阻却できることを、国民に証明するために必修の評価です。


第Ⅳ修学期

大分大学医学部医学科修学期間と医学教育モデルコアカリキュラムの関係

第Ⅳ修学期は臨床実習の期間です。医学教育モデルコアカリキュラムでは診療参加型臨床実習実施のためのガイドラインで実習内容のガイドラインが示されています。現在、医学教育の世界標準化(世界のどこでも質の高い医療を提供するため)に対応するために、カリキュラム特に臨床実習の内容・期間が大きく変更されています。

臨床実習入門総合医学: 臨床実習にとって必要な実践的教育(多職種連携教育、医療情報管理教育、シミュレーション教育、キャリア教育等)を、臨床実習直前に実施します。

大分大学医学部では、診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)をStage1 とStage2 の2段階で実習を行っています。