ホーム > 教授ごあいさつ

同門会関連医療機関

2018年 新年の挨拶

皆様、明けましておめでとうございます。


本学の内科学講座の再編により、内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座が発足以来、5度目の新年を迎え、まず冒頭、これまでの皆様のご理解とご支援に心からの御礼を申し上げます。

「平成」の時代は来年5月で終わり、次の新しい元号の時代へと移り変わります。今年はその意味で平成の終わりであり、時代の変革期にあたります。昨年のこの新年会におきまして、私はこの時代の変革期には、最も強いものが生き残るわけではなく、環境の変化に機敏に反応していくことが生き残るために重要であろうというお話をいたしました。そして、大学病院は生き残ることができる人を輩出する人材育成機関です。

 

地域医療への貢献として、内科専門医やサブスペシャルティ専門医を取得した医師を育成して大分県の医療施設に派遣することが大きなミッションの一つです。今年の4月からは新内科専門医研修システムがついに開始されます。大分大学医学部附属病院が基幹病院として、27の連携施設、5つの特別連携施設を専門研修施設群として持つ大分県の唯一の専門研修プログラムでは、平成30年度は定員27名で募集中です。私は、統括責任者として、この新しいシステムをスタートさせて、大分県の医療を支える新内科専門医の育成につとめてまいります。

 

新しい専門研修システムでは、研究についてはあまり触れていません。全国的にも大学院への進学率は減少しており、本学のような地方大学では今後さらに減少して、基礎研究、臨床研究には一切従事しない風潮が高まることを大変懸念しております。専門医を取るだけでは、地域医療においてリーダーシップを発揮する人材になるのに不十分です。幸い、私たちの講座の3グループのいずれにおいても、講座内に独自の研究グループが確立し、今後も基礎と臨床を両輪としたグローバルな医師の養成を目指したいと考えています。

 

私どもの大分大学医学部附属病院の再整備は昨年5月に西病棟の改築が終了し、618床すべてが使用可能となりました。我々の講座は6階東病棟に、内分泌糖尿病内科、膠原病内科、腎臓内科の3つすべてが集約されました。医学部内科講座の再編により、内科講座は原則として単一の内科に分かれましたが、我々の講座だけは3つのグループから構成されており、総回診、臨床カンファレンス、モーニングカンファレンスなどの行事を3グループ一緒に行っており、これが講座として協働する診療体制を作り上げています。

 

また、ローテートしてくる初期研修医の数も通年多くなってきており、3グループのメンバーのお互いの顔が見える職場環境であることから、小回りのきく研修体制となっています。このことが、我々の講座への強い帰属意識と自負を生んで、医局員の強い結束力につながっています。

 

今年の干支は戌年です。世界情勢や国内でも不安なニュースが多いですが、戌年は「勤勉な努力家」という意味もあるそうで、今年は知識を蓄えるのにも最適な年なので、我々も地道に努力して学び、不安な現代を生き抜く知恵を身につけていきたいものです。また、犬は人と比べて10万倍の嗅覚、犬しか聞こえない音域や音の発する方向を聞き分けられる優れた聴覚、暗闇でもものを見ることができる視覚を持っております。私たちも戌年にあやかって、感性を研ぎ澄ませて日常の診療、研究、教育にあたっていきたいと思います。


最後になりますが、医局員の皆様、そして皆様を支えるご家族の皆様の健康を祈念して年頭の挨拶とさせて頂きます。ありがとうございました。


 

平成30年1月吉日
大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座
教授 柴田洋孝

 


教授ごあいさつ

大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座教授 柴田洋孝

 

この度、平成25年6月1日付けで大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座教授に就任いたしました。本講座は大分医科大学内科学第一講座として昭和53年に髙木良三郎教授(初代)により開講され、坂田利家教授(第二代)、吉松博信教授(第三代)にわたり着実に発展してまいりまして、私は第四代目です。

内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座は、平成25年の大分大学の講座再編により、総合内科学第一講座を引き継いで誕生し、内分泌糖尿病内科、膠原病内科、腎臓内科の3つの診療科を幅広く担当させていただきます。

 

大分と慶應義塾の縁は、福澤諭吉が幼少期を過ごした中津市があることがあげられます。私は医学部卒業後25年間を慶應義塾で過ごしてまいりましたが、慶應義塾で身につけた「慶應スピリッツ」を持って、学外の大分の地で指導力を発揮して新しい教室作りを目指してまいります。

 

私が目指す教室として臨床・研究・教育・地域医療の4つの柱を考えております。

  1. 3つの内科が連携した幅広い臨床力を発揮できる教室: 講座再編であらためて内分泌糖尿病内科、膠原病内科、腎臓内科の専門医およびその育成を行う教室として、各診療グループの垣根を越えた協力体制により、内分泌性高血圧症、糖尿病、慢性腎臓病、膠原病が様々に合併した多様な生活習慣病を、総合的な眼を持って診る医師の育成を目指します。
  2. リサーチマインドを持つ医師を育てる教室: 良い診療を行おうとする医師はリサーチマインドを持たなくてはなりません。最近の研修医制度の変革に伴い、リサーチマインドを持った若手医師が減っております。「実験」とは本来、何が起るかわからないからとりあえず試してみることで、大学のみで行うことができる貴重な活動です。ひとたび白衣を着て、日常と隔離された実験室に入ると、好奇心と冒険心が解き放たれ、水を得た魚のように打ち込む若手研究者を育成したいです。研究に対する若手の意識改革を行って、研究の楽しさを伝えてまいります。
  3. 魅力ある研修システムと教育体制:大分大学医学部は卒業生の約3割のみが大分大学での研修を行うのが現状であり、将来の大分県での医療を考えると、一人でも多くの医師が大学へ残ることを希望するような魅力的な教育体制を他の内科教室とも連携して作り上げてまいります。
  4. 大分県の地域医療に貢献できる教室: 大分県の特性として、人口10万人あたりの透析人口が全国第四位で、糖尿病、高血圧症、脳血管疾患なども全国第7位であり、生活習慣病や認知症の割合が極めて多いことが上げられます。大分県の地域性を考えて、一人でも多くの専門医(糖尿病、高血圧、内分泌代謝、腎臓、透析、リウマチ)を育てて、チーム医療を一緒に行っていく看護師(糖尿病療養指導士など)の育成も主体となり行っていきます。都市部の大学病院にはない「強い特徴」を出せるような診療、研究、教育を行って、存在意義を発信してまいります。

もとより身に余る重責ではございますが、内科学講座全体と連携して大分大学医学部および大分県の地域医療の発展に取り組む所存でございます。今後ともいっそうのご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申しあげます。

 

 

 

講座のロゴ作成について

 

私が本講座の教授として着任してちょうど3年が経過しました。
我々の講座は、本学内科学講座の中で、内分泌糖尿病内科、膠原病内科、腎臓内科の3つの診療グループからなる唯一の講座です。今後はあらためてこの3つのグループの結束を強くして、診療、教育、研究にあたっていきたいと思っております。それにあたり、着任してだいぶ時間が経過してしまいましたが、あらためてスタッフで相談して、講座のロゴを作成し、私の本講座への強い思いをこめて考えました。
まず、「3本の矢」ともいえる3つの診療グループの特性を生かした垣根のない融合です。ロゴマークの円マークは3つのアームが手に手を取り合っています。その「3本の矢」のイニシャルは、「E (Endocrinology)」、「R (Rheumatology)」、「N (Nephrology)」であり、ロゴの中心にあります。
さらに、内分泌糖尿病内科が扱う代表的疾患である副腎疾患、腎臓内科が扱う腎臓のイラストに加えて、腎臓から出ている2本の尿管は膠原病で用いる抗体製剤の免疫グロブリン重鎖が融合したイラストを円の中に描き、副腎・腎臓・尿管からなるこのイラストは「M (Metabolism)」にも相当します。
そして、副腎からは3つのホルモンが殻を破って分泌され、世界の舞台に躍り出ることを願っているというメッセージをこめました。
私は、講座の3グループは各々独立した活動をしながらも、臨床カンファレンスやリサーチカンファレンスなど合同の活動も定期的に行うことで、様々な立場でものを考えることができ、多様な視点を持って深く考え、そして悩み、一見して正解がないような問題にも立ち向かうことができる医師を育成したいと考えております。今後、本ロゴマークはホームページをはじめとして、学会、研究会、講演などの発表スライド、ポスターなどにも多くの医局員の先生方に本学のロゴと並べて使っていただけますと幸いです。

 

平成28年6月13日  柴田洋孝