臨床研究の情報公開

本院で食道アカラシアおよびその類縁疾患に対するPOEMの治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

~POEM手術(2008年9月~2018年3月)前後の医療情報の医学研究への使用のお願い~

当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、別の研究で得られた過去の記録を用います。このような研究は厚生労働省の定めた「臨床研究の関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関する問い合わせ等がありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

【研究課題名】

食道アカラシアおよびその類縁疾患に対するPOEMの有効性、安全性に関する多施設での後ろ向きの検討

【研究の対象】

この研究は以下の方を研究対象としています。
本院で2008年9月~2018年3月の間に食道アカラシアおよびその類縁疾患に対しPOEMという治療が行われた方

【研究の目的・方法について】

 Peroral Endoscopic Myotomy (POEM)は、2008年に井上らによって報告された食道アカラシアに対する画期的な治療法であります。日本国内でも複数の施設でPOEMが行われていますが、POEMの有効性や安全性、またPOEM後の胃食道逆流症(Gastro Esophageal Reflux Disease : GERD)に関して、日本国内の多施設で多くの症例の結果をまとめた報告はこれまでありません。本研究の目的及び意義は、昭和大学江東豊洲病院を主施設として国内12多施設の治療成績の結果をあとから見直しをして検討し、POEMの有効性、安全性について検討することです。特にPOEM後のGERDについてはその頻度およびその危険因子、またGERDが発症した際の対応について明らかにします。
 情報は電子カルテより入手を行います。本研究は学術研究であり、2008年9月~2018年3月にPOEMが施行された患者さんについて2018年12月までのデータを利用します。取得した情報は、本研究者間のみ情報を共有します。
POEMがどのくらい効果があるかについては、自覚症状を点数化したスコア(Eckardt score)、下部食道の括約部の圧力が術前後でどのように変化したかを評価します。POEMがどのくらい安全かについては、POEMによって生じた有害事象の評価を行います。POEM後の胃食道逆流症については、術後の問診、内視鏡検査、追加治療の内容に関する結果から検討し、胃食道逆流症のリスク因子について統計学的に解析を行います。


研究期間:西暦 2020年 1月 20日 ~ 西暦 2020年 3月 31日

【使用させていただく情報について】

 本院におきまして、POEM治療を受けられた患者さんの診療記録(例えば年齢・性別・身長・体重・既往歴・薬歴・前治療歴・内視鏡検査所見・消化管X線検査所見・食道内圧検査所見・手術所見・問診の結果・偶発症の有無)を医学研究へ応用させていただきたいと思います。なお患者さんの診療記録(情報)を使用させていただきますことは大分大学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認され、大分大学医学部長の許可を得ています。また、患者さんの診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

【使用させていただく情報の保存等について】

本院では、得られた全ての情報をこの研究の論文発表後10年間保存・管理します。
主施設では、得られた全ての情報を提供先の所属長:井上晴洋医師の責任において研究終了後5年間保存・管理します。 保存期間終了後は、診療情報については、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。ただし、研究の進展によってさらなる研究の必要性が生じた場合はそれぞれの保存期間を超えて保存させていただきます。

【外部への情報の提供】

本研究の主施設である昭和大学江東豊洲病院への患者さんの情報の提供については、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。なお、昭和大学江東豊洲病院へ提供する際は、研究対象者である患者さん個人が特定できないよう、氏名の代わりに記号などへ置き換えますが、この記号から患者さんの氏名が分かる対応表は、大分大学医学部消化器内科講座の研究担当者が保管・管理します。なお、取得した情報を提供する際は、記録を作成し大分大学医学部消化器内科講座で保管します。
 情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称
  昭和大学江東豊洲病院 消化器センター 教授  井上 晴洋
  大分大学医学部消化器内科学講座    教授  村上 和成

【研究組織】


【本学(若しくは本院)における研究組織】
           所属・職名              氏名 
  研究責任者  大分大学医学部消化器内科学講座 教授   村上 和成
  研究分担者  大分大学医学部附属病院消化器内科 助教  小川 竜

【研究全体の実施体制】
             所属・職名         氏名     
 研究代表者 昭和大学江東豊洲病院 消化器センター 教授  井上 晴洋

    参加施設    役職   氏名       連絡先
昭和大学江東豊洲病院     講師   鬼丸  学 03-6204-6064
                助教   角 一弥
                助教   島村 勇人               
福岡大学 消化器外科      教授   長谷川 傑    092-801-1011
               講師   塩飽 洋生     
               助教   山下 兼史
               助教   大宮 俊啓         
長崎大学 消化器内科      助教   南 ひとみ   095-819-7481
新潟大学 消化器内科      助教   佐藤 裕樹    025-227-2777
東北大学 移植再建内視鏡外科 助教   佐藤 千晃    022-717-7214
神戸大学 消化器内科      助教   田中 心和    078-382-6305
大分大学 消化器内科      助教   小川 竜     097-586-6193
ハートライフ病院        院長   奥島 憲彦    098-895-3255
福島県立医科大学        助教   中村 純     024-547-1583
弘前大学            助教   立田 哲也     0172-33-5111
九州大学            助教   畑  佳孝     092-642-5856
鳥取大学            助教   池淵 雄一郎    0859-33-1111

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

【研究資金】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

【本研究に係る利益相反について】

 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。

【研究の参加等について】

本研究へ診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。

【研究全体の実施体制】

【お問い合わせについて】

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
  電 話:097-586-6193
 担当者:大分大学医学部消化器内科学講座 助教 小川竜(おがわりょう)