臨床研究の情報公開

造血細胞移植後に本院で上部消化管内視鏡検査と生検検査を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ

~内視鏡時 (平成22年1月から令和2年1月まで) に生検で採取された胃粘膜組織および診療記録の医学研究への使用のお願い~

当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、別の研究で得られた過去の記録を用います。このような研究は厚生労働省の定めた「臨床研究の関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関する問い合わせ等がありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

【研究課題名】

上部消化管内視鏡検査による移植片対宿主病の診断方法に関する検討

【研究の対象】

この研究は以下の方を研究対象としています。
2010年1月~2020年1月まで当院で上部消化管内視鏡検査を受けられた方。

【研究の目的・方法について】

 移植片対宿主病(GVHD)とは同種造血幹細胞移植時に提供者(ドナー)のリンパ球が引き起こす細胞、組織傷害のことで、皮膚、消化管や肝臓で主に起こります。上部消化管のGVHDを起こした場合、悪心・嘔吐、食欲不振などの症状が現れ、患者さんの予後を大きく左右するため、早期の診断と治療が必要です。しかし、上部消化管のGVHDの内視鏡による所見や組織の特徴に関する研究は未だ少なく、上部消化管のどの領域から生検のための組織採取をすることが適切かということもわかっていません。
 本研究では、造血細胞移植後に消化管GVHDの発症が疑われた患者さんの上部消化管内視鏡写真、胃粘膜組織を調べ、上部消化管に特徴的な内視鏡所見、病理所見を明らかにしたいと考えています。また、胃あるいは十二指腸のどの領域の粘膜を目指して生検検査をするべきかを明らかにすることで、診断能の高い内視鏡検査、生検検査の方法の確立に役立つと考えています。

研究期間:2020年3月17日~2022年12月31日

【使用させていただく情報について】

 本院におきまして、既に造血細胞移植後に本院で上部消化管内視鏡検査、生検検査を受けられた患者さんの内視鏡画像、病理組織を医学研究へ応用させていただきたいと思います。その際、患者さんの診療記録(白血球や赤血球などの血液所見や内服の情報、内視鏡検査を受けるまでの臨床経過など)を調べさせていただきます。なお患者さんの組織(試料)及び診療記録(情報)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認され、大分大学医学部長の許可を得ています。また、患者さんの試料および診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に
従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

【使用させていただく情報の保存等について】

病理組織(試料)は測定終了後に破棄します。診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、試料は焼却処分し、診療情報については、シュレッダーにて廃棄したり、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。


【外部への情報の提供】

本研究で使用した試料や情報を他の機関へ提供することはありません。
試料・情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称
  大分大学消化器内科学講座 福田 昌英

【研究組織】

【本学(若しくは本院)における研究組織】
         所属・職名             氏名
研究責任者 大分大学医学部消化器内科学講座 教授   村上 和成
研究分担者 大分大学大学院医学系研究科博士課程 (消化器内科学講座) 大学院生  福田 昌英
       大分大学医学部附属病院 消化器内科 医員 下森 雄太
大分大学医学部附属病院 輸血部 講師   緒方 正男
       大分大学医学部附属病院 血液内科 病院特任助教  高野 久仁子 

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

【研究資金】

 本研究においては,公的な資金である大分大学医学部消化器内科学講座の寄付金を用いて研究が行われ,患者さんの費用負担はありません。

【本研究に係る利益相反について】

 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。

【研究の参加等について】

本研究へ試料および診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に試料・診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの試料・診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの試料・診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。

【お問い合わせについて】

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
  電 話:097-586-6193
 担当者:大分大学医学部消化器内科学講座 福田 昌英(ふくだ まさひで)