臨床研究の情報公開

本院で体成分分析と血液検査を受けられた糖尿病患者さん・ご家族の皆様へ
~治療中の臨床データの医学研究への使用のお願い~


当院では、以下の臨床研究を実施しております。この研究は、別の研究で得られた過去の記録を用います。このような研究は厚生労働省の定めた「臨床研究の関する倫理指針」の規定により、研究内容の情報を公開することが必要とされております。この研究に関する問い合わせ等がありましたら、以下の「問い合わせ先」へご照会ください。

【研究課題名】

脂肪肝合併糖尿病患者におけるSGLT2阻害薬の有用性について

【研究の対象】

 この研究は以下の方を研究対象としています。
2014年4月1日から2022年9月30日に当院で糖尿病治療薬(SGLT2阻害薬)を処方され、定期的に体成分分析を施行されている患者さん。

【研究の目的・方法について】

糖尿病患者さんは非糖尿病者さんに比べ、肝癌のリスクが約2倍とされており、その原因として、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の関与が大きいと考えられています。NASHに有効であることが期待される薬剤はいくつかありますが、その一つに糖尿病治療薬であるSGLT2阻害薬があります。そこで、今回、脂肪肝を合併している糖尿病患者さんにおいて、SGLT2阻害薬を治療に使用した場合、肝機能と体成分にどのような変化があるかを治療前後の結果を用いて検証します。糖尿病患者さんにおいて、SGLT2阻害薬がNASHの改善に有効であるかを解明することを目的としており、糖尿病患者さんの肝がんリスク低下につながると考えています。

研究期間:2020年4月27日~2023年3月31日

【使用させていただく情報について】

本院におきまして、診療に必要と判断され、測定された体成分分析結果及び血液検査、電子カルテの情報(生年月日、性別、既往歴、薬歴等)を医学研究へ応用させていただきたいと思います。なお患者さんの診療記録(カルテ)を使用させていただきますことは大分大学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査・承認され大分大学医学部長の許可を得て実施しています。また、患者さんの診療情報は、国の定めた「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。

【使用させていただく情報の保存等について】

収集した診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、大分大学医学部にて、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。紙の資料はシュレッダーにて破棄します。

【外部への情報の提供】

本研究で使用した情報を、他の機関に提供することはありません。
 

【研究組織】

                     所属・職名               氏名  
研究責任者  大分大学医学部附属病院肝疾患相談センター・助教  遠藤美月
研究分担者  
          大分大学医学部附属病院消化器内科・医員       岩尾正雄
          大分大学医学部消化器内科学講座・助教         荒川光江
          大分大学医学部附属病院消化器内科・講師       本田浩一
          大分大学医学部消化器内科学講座・教授         村上和成
          大分大学医学部内分泌・糖尿病内科・医員      野口貴昭
          大分大学医学部内分泌・糖尿病内科・医員      穴井学
          大分大学医学部内分泌・糖尿病内科・病院特任助教 尾関良則
          大分大学医学部附属病院クオリティマネジメント室・病院特任助教 吉田雄一
          大分大学医学部附属病院内分泌・糖尿病内科・助教 岡本光弘
          大分大学医学部附属病院内分泌・糖尿病内科・講師 後藤孔郎
          大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座・准教授 正木孝幸
          大分大学医学部内分泌代謝・膠原病・腎臓内科学講座・教授 柴田洋孝

【患者さんの費用負担等について】

本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来薬物などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。

【研究資金】

 本研究においては,公的な資金で大分大学医学部消化器内科学講座の寄付金を用いて研究が行われ,患者さんの費用負担はありません。

【本研究に係る利益相反について】

 この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。

【研究の参加等について】

本研究へ参加するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に臨床データを使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの臨床データは研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。患者さんの臨床データを使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の研究責任者までお申し出下さい。

【お問い合わせについて】

本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。

照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
  電 話:097-549-4411
 研究責任者:大分大学医学部附属病院 肝疾患相談センター 
助教 遠藤美月(えんどうみづき)