１．研究目標

　（１）ヘルスアセスメントの基盤となる身体の構造や機能に関する研究

　（２）看護実践における援助技術の科学的検証

　（３）看護の専門的介入の検証と開発

　（４）看護教育におけるＦＤモデル構築の試み

　（５）国際看護に関する基礎的研究

　（６）看護倫理の実践的探求

２．現状の点検

　（１）代表原著論文１０編

Hagisawa S，Toyosawa E，Machida Ｔ，Fujikawa Y，Ando M，Nisiyama T：Ｔhe incidence of pressure ulcers in hospital patients monitored for one year，J Tissue Viability，7(2)，56－61，1997

島田達生，脇幸子，荒尾博美，休波茂子，北村裕和：細胞内脂肪微粒の反射電子像，三次元微小解剖，3，17－18，1997

休波茂子，一宮朋来，割石富美子，島田達生，那須勝：消毒薬ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムBiofilm形成緑膿菌およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌に対するIn vitro抗菌力ならびに消毒効果，環境感染，13(3)，195－199，1998

重松豊美，岡崎明子，竹本亜由美，中島久子，向井登樹美：精神科における訪問看護の特性とその構造の分析，日本精神科看護学会誌，41(1)，626－628，1998

Arao H，Obata M，Shimada T，Hagisawa S：Morphological characteristics of the dermal papillae in the development of pressure sores，J Tissue Viability，8(3)，17－23，1998

休波茂子，荒尾博美，脇幸子，島田達生：絆創膏貼付によって剥離された皮膚組織の走査電子顕微鏡的観察，日本看護研究学会雑誌， 22(1)，39－45，1999

Hagisawa S，Barbenel JC：Ｔhe Limits of pressure sore prevention，ＪR　Soc Med 92，8(3)，576－578，1999

　（２）原著論文数とインパクトファクター合計

　　　平成　９年度(2 ，0)

　　　平成１０年度(3 ，0)

　　　平成１１年度(2 ，0)

　　　平成１２年度(0 ，0)

　（３）科学研究費補助金及び民間公募制による研究補助金等の獲得状況

　　【科学研究費補助金】　

　　期　　間：平成８～１０年度

　　研究者名：休波茂子，荒尾博美，脇幸子，島田達生

　　課　　題：萌芽的研究「絆創膏が皮膚に及ぼす物理的刺激」

　　期　　間：平成９～１１年度

　　研究者名：萩澤さつえ，荒尾博美，島田達生，浅田祐司

　　課　　題：基盤研究（Ｃ）（２）

　　　　　　「褥瘡発生機序に関わる皮膚微小循環と形態との関係」

　　期　　間：平成９～１０年度

　　研究者名：小幡光子

　　課　　題：基盤研究（Ｃ）（２）

　　　　　　　「臨床の場における抑制（身体的拘束）に対する看護者の倫理的判断と対処行動

　　　　　　　－ＩＣＵでの抑制の実態と看護者の判断・行動に関する調査研究－」

　　期　　間：平成１０～１２年度

　　研究者名：原田千鶴

　　課　　題：萌芽的研究

　　　　　　　「国際保健医療活動における看護者の異文化適応過程」

　　期　　間：平成１２年度～１３年度

　　研究者名：重松豊美

　　課　　題：奨励研究（Ａ）

　　　　　　　「肛門への外部刺激が身体に及ぼす影響と自然排便を促す援助方法の検討」

　　期　　間：平成１２年度～１５年度

　　研究者名：小幡光子

　　課　　題：基盤研究（Ｃ）（２）

　　　　　　　「医療背景の変化に伴う術後せん妄の発生状況と予防的看護介入の検討」

３．現状の評価

　（１）目標の達成状況

　　　　目標（１）（２）に関しては健康科学との連携により４編、褥瘡についても２編の原著論文を発表

　　　できた。看護学の視点を明確にもった基礎研究を今後も蓄積していきたい。（３）（５）（６）は科学

　　　研究費補助金の助成を受けて研究を進めており、成果報告及び論文発表・作成に取り組んでいる。

（２）問題点と課題

　　　　これまで学部・大学院教育に圧倒的な比重を置いてきており、今後教員の研究時間の確保や研究

　　　能力の開発に意識的な取り組みが必要である。同時に、成果を公的な場に発表し研究の質を高めて

　　　いく。

４．将来の改善に向けた方策

　（１）中・長期の展望を持ち、重点目標を定め、計画的に研究を組織化する。具体的には領域内に研究

　　　支援担当役割を設け、大学院生を含めた研究体制を強化する。

　（２）実践に根ざした研究を推進するため、臨床側との連携を図る。

　（３）研究課題を深めるために学内外の研究者との交流をもち、共同研究を推進する。