1.研究目標

 (1)仕様書に掲げた病院総合情報システム(BUNGO)の開発

 (2)遠隔医療支援システムの推進
 (3)学内LANの整備充実

 (4)オンライン教育支援システムの活用(卒前卒後教育、地域医療従事者生涯教育)MINCSの活用(卒

   前卒後教育、地域医療従事者生涯教育、他大学/医療機関と双方向利用)ホームページの充実

2.現状の点検

 (1)代表原著論文10編

Miyake H, Hori Y, Dono s, Mori H. Low attenuation intratumoral matrix: CT and pathologic correlation. J Comput Assist Tomogr 24,761-772,2000 

(IF:1.561)

林 哲治、武山正治、島岡 章、三宅秀敏、後藤芳美、永吉淳一。注射オーダリングの導入およびその評価。医療情報学 20、324—325、2000

島岡 章。病院情報システムのリプレースの際の問題点—大分医科大学附属病院での経験からー。第19回医療情報学連合大会論文集 19、84—85、1999

Miyake H, Yamada Y, Kawagoe T, Hori Y, Mori H, Yokoyama S. Intrapulmonary lymph nodes: CT and pathological features. Clinical Radiology 54,640-643, 1999 

(IF:1.117)

三宅秀敏、賀来 歩、沖野由理子、堀 悠子、中野文香、詫摩真久、道野慎太郎、山田康成、森 宣。成人の円形肺炎の臨床および単純X線像、CTの検討。日本医学放射線学会雑誌 59、448—451、1998

Miyake H, Hori Y, Takeoka H, Takuma M, Kawagoe T, Mori H. Systemic arterial supply to normal basal segments of the lung: Characteristic features on chest radiography and CT. AJR 171,387-392,1998

(IF:2.307)

Aikawa H, Tanoue S, Okino Y, Tomonari K, Miyake H. Pelvic extension of retroperitoneal fluid: Analysis in vivo. AJR 171,671-677,1998 

(IF:2.307)

岡原美香、清末一路、三宅秀敏、竹岡 宏、堀 雄三、田中良一、森 宣。 蛋白漏出性胃腸症に対するTc-99m DTPA-HSA腹部イメージングの検討。日本医学放射線学会雑誌 58、277—280、1998

Matsumoto S, Mori H, Miyake H, Yamada Y, Ueda S, Oga M, Takeoka H, Anan K. MRI signal characteristics of progressive massive fibrosis in silicosis. Clinical Radiology 53,510-514,1998

(IF:1.117)

 (2)原著論文数とインパクトファクター合計

   平成 9年度(0,0)

   平成10年度(4,5.731)

   平成11年度(2,1.117)

   平成12年度(3,1.561)

 (3)科学研究費補助金及び民間の公募制による研究補助金等の獲得状況

   なし

3.現状の評価(目的、目標の達成度または長所と問題点を簡潔に)

 (1)仕様書に掲げた病院総合情報システム(BUNGO)の開発

    平成12年度までに手術予約オーダ、注射オーダ、外来診療予約オーダのオーダリングシステム

   は構築した。平成13年度は放射線画像参照、物流管理システム、病名オーダPC化、データベース

   サーバ環境作成を行う予定である。

 (2)遠隔医療支援システムの推進

    遠隔医療支援を行うために、平成12年10月に遠隔医療支援システム検討委員会を設置して検

   討を開始した。Webブラウザと電子メールの機能を組み合わせた遠隔診療支援を始めるシステム、

   運用、管理、データベース化について進めており、平成13年度には利用開始を予定している。

 (3)オンライン教育支援システムの活用(卒前卒後教育、地域医療従事者生涯教育)

    医学情報センターの整備充実により静止画のみでなく動画像の配信も可能となった。講議、チュ

   ートリアル教育、自学自習などに利用できる。ただ自学自習のために、学生が利用できるようにコ

   ンテンツの充実を図る必要がある。発売されている教材ソフトを入れるだけでなく大学独自の教材

   (講議資料、講演や研究会等の資料やビデオなど)を作成登録していかなければならない。授業担

   当者が作成登録することになっているが、それを支援してくれる人材が必要である。作成登録を手

   伝ってくれる事務員がいるお蔭で、10人の教官分1900HTMLページ、3300画像を登録して

   きたが、平成13年5月以降は不在となるので大分医科大学全体の問題として考える必要がある。

   作成されたものは、場合によっては地域医療従事者の生涯教育としても利用可能である。

 (4)MINCSの活用(卒前卒後教育、地域医療従事者生涯教育)

    大学病院衛星医療情報ネットワーク(MINCS)を利用して年間80番組が放映されている。その内

   容は診療、教育、研究、看護、病院経営、その他多岐にわたる最新の内容であり、大分医科大学で

   は受講希望番組はビデオ録画をしている。放送責任者から許諾書の得られたを番組は、実験実習機

   器センターと協力してCATVやビデオオンデマンド(VOD)で聴講できるように準備を進めている。

   現在MINCSで放映された1番組をVODで観ることができるようになった。今後登録数を増やしてい

   く予定である。学内はもちろんのこと、学外の医療従事者も聴講できるようにと考えている。

4.将来の改善改革に向けた方策

 オンライン教育支援システムの活用には、医学情報センター側で教材作成支援ソフトの取扱い講習とマニュアル作成を行って各授業担当者が教材を作成し登録できるように進める。

 また授業担当者がオンライン教材作成をすすんで行うようにしていくことが必要である。

病院総合情報システム、医学情報センターシステムは規模が大きくなり、臨床、教育、研究、事務など多岐にわたって利用されております。しかし一方では機密保持の問題、不正アクセスに対するセキュリティの確保、システムの開発、システム障害時の技術的サポートなど重要性が更に増してきている。これらへの対応としては専門的な知識と技術を有する専門職員が必要である。

医療情報部・医学情報センター