3 看護学科教育の達成状況

(1)学生の到達度

 看護学科は単位制となっており、各科目毎に評価をすることで、学生の学習到達度を確認している。シラバスで提示する各科目の「教育のねらい・目標」に沿って、学生の学習内容を評価した結果、欠格者を除く学生がその評価基準に達している(評価方法については、初回授業で提示している)。いずれの教科目も知識のみの評価ではなく、看護学科の「教育目標」に掲げている看護者となるための資質(教育目標に掲げている豊かな人間性や感性、アイデンティティの確立、自己学習能力など)の育成を重視し、それらを包含した総括的な評価を実施している。下表は平成9〜12年の看護婦・保健婦国家試験の合格率をまとめたものである。看護学科は、これまで全国合格率を上まわる率を維持している。

 今後も学生が自分の達成状況から課題を見出し、次の学習へとつなげることができるよう教育体制を整えている。その例としては、各教員の教育方法の工夫、各領域毎の授業内容に関する検討、さらには毎年開催される講座や領域をこえた学生の学習内容・到達度に関する話し合いの実施などである。

 また、看護学科では、平成11年度より教員による授業評価(授業実施状況・授業評価の方法・今後の課題など)を行い冊子としてまとめている。これらは各教員の評価基準や方法を知る手だてとなり、次年度の授業の参考になっている。

 以上のように、教員の綿密な教育評価活動の成果を基盤にしながら、学生の学習内容の到達度を満たすことができている。

国家試験合格発表状況 *既卒者含む

                               
     看 護 婦 国 家 試 験    保 健 婦 国 家 試 験
受験者数 合格者数 合格率 全国合格率 受験者数 合格者数 合格率 全国合格率

平成 9年度

58

54

93.1

83.6

68

63

92.6

96.0

平成10年度

60

60

100

97.1

71

66

93.0

95.4

平成11年度

54

54

100

96.4

67

59

88.1

90.7

平成12年度

50

49

98.0

84.1

61

57

93.4

93.0

 (2)卒業生による評価

 看護学科は平成6年度から開学し4期の卒業生を排出した。これまで卒業後の教育評価を実施していない。平成13年度より全卒業生を対象に、看護学科の教育に関する調査を実施する予定である。