X 学生に対する支援
1.支援の概要
入学者選抜試験の改革や正規の課程以外の学生に対する入学機会の増加によって、学生の多様化が進む一方、科学技術の急速な発展に伴う学問内容や社会の変動、市民の大学に対する期待の高まりなど、大学と大学を取り巻く環境は大きく変化している。
従って、学生の抱える問題は益々複雑化し、教育、生活、心の問題等について、これを支援するのは大学の責務となっている。支援の概要は次のとおりである。
@教育に関する支援
カリキュラム改革によって教育内容の充実を図るとともに、情報処理教育の充実のため情報処理実習室のパソコン48台を授業時間帯を除き学生の自習用として使用させたり、大講義室前の廊下を間仕切りしてパソコンコーナーとし8台のパソコンを自由に使用させ、テレビデオ1台を置いて臨床実習に役立つ情報提供をしたり、附属図書館の24時間開館するなど施設・設備面の充実にも努めている。
A経済生活に関する支援
これを軽減するため、入学料免除、授業料免除及び奨学金の制度があり、資料のとおり活用されている。
授業料減免者数の推移
平成12年度 | 平成11年度 | 平成10年度 | 平成9年度 | |
学部生 | 146 | 150 | 145 | 132 |
大学院生 | 34 | 33 | 15 | 15 |
計 | 180 | 183 | 160 | 147 |
入学料減免者数の推移
平成12年度 | 平成11年度 | 平成10年度 | 平成9年度 | |
学部生 | 0 | 0 | 0 | 0 |
大学院生 | 1 | 1 | 1 | 6 |
計 | 1 | 1 | 1 | 6 |
日本育英会奨学生数の推移
○医学部 (平成12年度末現在)
学 年 | 第一種奨学生 | きぼう21プラン奨学生 | 合 計 |
1年次 | 30 | 21 | 51 |
2年次 | 31 | 33 | 64 |
3年次 | 30 | 15 | 45 |
4年次 | 23 | 14 | 37 |
5年次 | 12 | 6 | 18 |
6年次 | 18 | 7 | 25 |
合 計 | 144 | 96 | 240 |
○大学院 (平成12年度末現在)
学 年 | 第一種奨学生 | きぼう21プラン奨学生 | 合 計 |
1年次 | 6 | 0 | 6 |
2年次 | 9 | 3 | 12 |
3年次 | 8 | 1 | 9 |
4年次 | 6 | 0 | 6 |
合 計 | 29 | 4 | 33 |
B課外教育に関する支援
現在、20の学生サークル・団体があり、在籍学生の半数以上の学生が参加している。特に、体育系のサークルは、例年西日本医科学生体育大会や九州・山口医科学生体育大会などで活躍しているほか、学園祭、リーダーシップトレーニングなどの企画・運営の中心になっている。また、これらの活動を支援するため、学生課に課外教育の専門職員を置き指導、助言、支援に当っている。なお、保護者の組織である後援会から不足する物品について、その一部が援助されている。
C学生の相談に対する支援
現在、学生課窓口での対応が中心であるが、平成11年度からオフィスアワー制度を導入、指導教官への相談を容易にした。
また、心の病を訴える学生の増加に対応するため、カウンセラーを置くとともに指導教官、学生課3者の連携を深めている。
学生のメンタル相談件数の推移
年 度 | 9年度 | 10年度 | 11年度 | 12年度 |
件 数 | 191 | 301 | 334 | 438 |
D留学生への支援
対象学生が比較的少数であることから、見学旅行をはじめ諸行事が家族的に行われるのをはじめ、指導は一人一人に丁寧なものとなっている。奨学金は、数団体、企業から6人〜8人程度が給付を受けている。
今後は、経済生活をはじめとする支援を充実するため、国際交流会館の設置が課題となっている。
留学生数及び奨学金受給状況の推移
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9年度 | 10年度 | 11年度 | 12年度 | 備 考 |
国費 | 20 | 14 | 14 | 9 | |
私費 | 8 | 7 | 10 | 12 | |
(8) | (6) | (9) | (9) |
内受給者数 |
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(1) |
内未受給者数 |
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(1) | (1) | (2) |
内留年者数 |
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合計 | 28 | 21 | 24 | 21 |
E就職に関する支援
医学科、看護学科ともに特別な事情のある場合を除くとほとんどの学生が問題なく就職している。しかし、医学科では医師国家試験が年々厳しくなり、看護学科では採用が他の看護婦等養成機関と競合してくるなどの問題もある。ついては、医学科では、国試対策委員会を設けて受験者全員の合格を目指したいと考えている。また、看護学科では、進路指導室を設けて情報の提供に努めるとともに、相談に応じる体制を整えている。
以上に関連した学科毎の現状、課題及び改善の方策は次に述べることとする。