3 情報公開・開示への対応
(1)行政文書の公開・開示
行政機関の情報の公開に関する法律(以下「情報公開法」という。)が,平成13年4月1日より
施行され,本学でも保有する情報の一層の公開を諮り,国民に対する説明責任と国民の的確な理解と
批判の下に公正で民主的な行政の推進に資するという情報公開法の趣旨を踏まえ,行政文書の管理及
び保管等については「大分医科大学行政文書管理規程」を,情報公開の手続き等については「大分医
科大学情報公開取扱要項」を,行政文書の開示・不開示の基準を設けるため「大分医科大学情報公開
に関する開示・不開示の審査基準」を,情報公開請求に関して審議する委員会を設置するため「大分
医科大学情報公開委員会規程」を制定し,情報公開委員会を設置するとともに情報公開室を設け,行
政文書の公開を実施しているところである。
今後情報公開に十分対応するためには,行政文書(紙・電子)の保管整理が重要で,現在のカルテ
管理と同様に行政文書の管理倉庫を設けシステム化する必要がある。
情報公開室に職員を配置して行政文書の管理倉庫を徹底管理し,情報公開室の職員が本学の行政文
書の保管状況がすべて分かるシステムにする必要がある。また,図書館にて図書と同様に行政文書を
保管して情報公開に対応するシステムも考えられる。
現在の情報公開室は,一般来客者への対応に十分答えられる部屋とは思えないので,情報公開室に
職員を配置する等の十分機能の充実した部屋を設置する必要がある。
(2)入試個人情報の本人への開示・非開示
平成11年6月16日付けで国立大学協会が提示した「国立大学の入試情報開示に関する基本的な
考え方」を基に、本学では平成11年度から平成12年度にわたり、学内の入学試験委員会で「入試
成績等の個人情報の開示・非開示」について種々意見交換を行い、慎重に審議した結果、入試個人情
報の開示については平成13年度入学者選抜試験からとし、開示期間は平成13年5月1日から平成
13年7月31日までの間に実施することとなった。
また、開示の内容及び請求方法については、平成13年度学生募集要項(一般選抜入試、推薦入試、
看護学科社会人特別選抜入試)に掲載することで、受験生に周知を図った。
なお、本人からの請求に対して開示する事項及び非開示の事項は、以下のとおりである。
1)試験成績
a.合格者について、一般選抜入試は大学入試センター試験と個別学力試験の総点を開示する。ま
た、医学科の推薦入試については、大学入試センター試験と面接及び調査書の総点を、看護学科
の推薦入試については、小論文と面接及び推薦書・調査書の総点をそれぞれ開示する。なお、看
護学科の社会人特別選抜入試については、小論文と面接の総点を開示する。
b.不合格者には、合格者の最低点との得点差からランク別に20点刻みで5段階(A〜E)に分
けて開示する。(例:A 0点〜20点未満、B 20点〜40点未満、・・・)
c.一般選抜入試のみ共通事項として合格者の最高点と合格者の最低点並びに全受験生の平均点を
記載し、開示する。ただし、推薦入試及び社会人特別選抜入試については、受入人数が少ないの
で、開示しない。
2)調査書
a.氏名、住所、成績、出席状況、健康状況、特別活動の記録及び記載責任者については開示する。
b.「指導上参考となる諸事項」及び「備考」欄は、記載責任者の率直な表現が損なわれる恐れが
あることから開示しない。
現在、大学院入試や学士編入学試験等については、入試個人成績の開示や入試問題の公表は行ってい
ないが、受験生の要望に応えていくには学内の入学試験委員会において開示できるかを積極的に審議
し、実施に向けての努力が必要であろう。